グローバルな調達ネットワークを構築し、安全・安心な原材料を安定的に調達する役割を果たしています。自然災害や事故等のリスクが顕在化した場合でも安定して調達ができるよう、主要な原材料については産地の分散化を行っています。調達においては、品質・コンプライアンス・環境・人権・お取引先との信頼関係を重視した調達を推進し、持続可能な社会に貢献できるよう、責任ある調達に取り組んでいます。
原材料の調達においては、必要に応じて産地を訪問し、栽培から加工までの工程確認によって原材料の品質が維持される管理体制であることや、環境への取り組みや労働環境などがグループの調達基準に合致していることを確認しています。またバリューチェーンの川上領域での価値向上にも取り組んでおり、原材料の産地開拓や、付加価値素材・品種の探索、産地での一次加工や輸送効率の改善などの活動を、お取引先と協働で進めています。自社グループ内にも農場や一次加工拠点、商社・物流機能などの強みがあり、お取引先・グループの強みを活かした調達に取り組んでいます。
ハウス食品では、インドネシアにある自社グループの農場で生産され、一次加工から輸入を含めグループで一貫管理したわさびを原材料の一部に使用しています。インドネシアの農場は、長年の農場経営によって地元住民の雇用を維持し続けています。また、多くの紙を使用している製品パッケージでFSC®※など認証紙の使用を推進し、森林に関する課題に配慮したバリューチェーンの構築にも取り組んでいます。
Forest Stewardship Council®(森林管理協議会)
森林の適切な利用と保全のために活動する国際的な非営利団体。FSC®N003666
原材料のお取引先は、共に歩むパートナーであり、日々の情報・意見交換によって相互理解を深め、協働体制の構築に取り組んでいます。持続可能な調達をより推進するための取り組みとして、2020年度よりCSRガイドラインの開示を開始しました。ハウス食品、サンハウス食品、ハウスウェルネスフーズの全ての直接お取引先に対してCSRアンケートを実施し、お取引先でのCSRガイドラインが遵守されていることを確認しています。
ハウス食品グループは2021年12月にSedex※にAB会員(バイヤー・サプライヤー会員)として加入し、「責任ある調達」と「倫理的で持続可能なサプライチェーンの構築」に取り組んでいます。Sedexのツールやサービスの利用を通じて、サプライヤーと共に安全で倫理的、かつ持続可能な事業慣行を維持し、サプライチェーン上で働く人々の労働環境を守ることを目指しています。また、2022年12月よりバイヤー企業とサプライヤー企業の両方が人権デューディリジェンスをより効率的に進めることを目的に発足した「食品・飲料業界バイヤーメンバーSedexワーキングチーム」に参加しています。2022年度からハウス食品、ハウスウェルネスフーズ、ハウスギャバン、マロニーのすべての取引先に対して、人権問題を含むCSRガイドラインの遵守状況の確認を進めています。
Sedex
Sedex(本部:イギリス)は、エシカル取引サービスを提供している世界有数の会員制組織であり、グローバルサプライチェーンにおける労働条件の改善に取り組んでいます。Sedexは、企業が責任ある、持続可能な事業活動を改善し、「責任ある調達」を行うために必要な実践的なツールやサービス、コミュニティネットワークを提供しています。
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