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ハウス食品グループ本社株式会社 平成28年3月期 第3四半期決算短信

1.当四半期決算に関する定性的情報

(1)経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間における経営環境は、国際情勢の不安定さが増すなかで景気下振れリスクが懸念されたものの、全体では緩やかな回復基調が続きました。食品業界におきましては、個人消費に弱さが残るなか、安全・安心への取組の強化、変化するお客様ニーズへの対応などが求められております。

このような環境下におきまして、当社グループは、当連結会計年度より開始した第五次中期計画において“「食で健康」クオリティ企業への変革”をテーマに、国内事業の収益力強化と新規需要の創出、海外事業の成長加速に向けた取組を進めております。

なお、平成27年12月には、従来持分法適用会社でありました㈱壱番屋の株式を追加取得して連結子会社とし、カレーの世界のさらなる広がりに向けた体制を強化いたしました。

売上面につきましては、米国・中国を中心とした海外事業の好調が続く一方、国内コア2事業が減収となり、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,762億65百万円、前年同期比1.8%の減収となりました。

利益面につきましては、各事業が収益力強化の取組を進めたことにより、営業利益は95億41百万円、前年同期比15.1%の増益となりました。経常利益は108億19百万円、前年同期比12.1%の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は、㈱壱番屋株式の追加取得に伴って発生した段階取得に係る差益を特別利益に計上いたしましたことなどから231億80百万円、前年同期比253.4%の増益となりました。


セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。


<香辛・調味加工食品事業>

当事業セグメントは、「食の外部化」などの事業を取り巻く環境変化に対し、「より健康、より上質、より簡便、より適量」にフォーカスした製品・サービスの提供を通じて、「既存領域の強化」および「新規領域の展開」に取り組んでおります。

平成27年2月に製品価格の改定を実施した製品群のうち、ルウカレー製品、ルウシチュー製品は、ハロウィーンなど季節の催事と連動したプロモーションを強化し、価格改定後の新たな値ごろの定着に努めた結果、売上は前年を上回りました。一方、適正販売に取り組むレトルトカレー製品、スナック製品は低調な推移となりました。

以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は914億34百万円、前年同期比2.3%の減収、営業利益は価格改定効果、販売促進費の減少などにより64億23百万円、前年同期比11.8%の増益となりました。

<健康食品事業>

当事業セグメントは、主力製品の収益力強化に取り組んでおりますが、販売受託製品の大幅減や一部製品の終売影響に加え、「ウコンの力」が前年同期実績を下回ったことから、売上高は272億69百万円、前年同期比9.6%の減収となりました。一方、営業利益はマーケティングコストの効果的運用を徹底したことなどにより、16億72百万円、前年同期比56.1%の増益となりました。

<海外事業>

当事業セグメントは、重点3エリア(米国・中国・東南アジア)において、事業拡大のスピードアップと収益力の強化に取り組んでおります。

米国事業は、高付加価値製品であるオーガニック豆腐などの豆腐製品が着実に伸長し、増収増益となりました。

中国事業は、家庭用・業務用の両面から日本式カレーの浸透を進め、増収増益となりました。

アジアレストラン事業は、競争環境が激しさを増すなか、着実な店舗展開と店舗品質の向上に努め、増収増益となりました。

東南アジア事業は、引き続き事業基盤の構築に注力しております。尚、決算日の変更により、東南アジアのグループ会社は今期9カ月の変則決算となります。

以上の結果、海外事業の売上高は196億82百万円、前年同期比17.6%の増収、営業利益は13億26百万円、前年同期比71.8%の増益となりました。

<その他食品関連事業>

当事業セグメントは、グループの総合力強化のため、各機能の強化とグループ間シナジーの追求に努めております。

運送・倉庫事業を営むハウス物流サービス㈱は、事業構造の見直しと製品輸送力の強化、抜本的コストダウン活動の推進などによる収益構造の改善に取り組み、黒字に転換しております。

一方、コンビニエンスストア向けの総菜等製造事業を営む㈱デリカシェフが、総菜新工場稼働に伴う初期コストが大きく嵩んだことから営業赤字となり、当事業セグメントの利益を押し下げております。

以上の結果、その他食品関連事業の売上高は378億38百万円、前年同期比2.8%の減収、営業利益は1億49百万円(前年同期は営業損失2億26百万円)となりました。

(2)財政状態に関する説明

当第3四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。

総資産は、3,279億43百万円となり前連結会計年度末に比べて417億94百万円の増加となりました。

流動資産は、有価証券が減少した一方、㈱壱番屋を子会社化した影響等により受取手形及び売掛金、現金及び預金が増加したことなどから、7億6百万円増加の1,238億39百万円となりました。固定資産は、㈱壱番屋の子会社化や売却等により投資有価証券が減少した一方で、㈱壱番屋を子会社化した影響等によりのれん、建物及び構築物、土地が増加したことなどから、410億89百万円増加の2,041億4百万円となりました。

流動負債は、㈱壱番屋を子会社化した影響等により支払手形及び買掛金、未払法人税等が増加したことなどから、91億18百万円増加の554億21百万円となりました。固定負債は、㈱壱番屋を子会社化した影響等によりその他固定負債が増加したことなどから、28億88百万円増加の212億78百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加したこと、㈱壱番屋を子会社化した影響等により非支配株主持分が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて297億88百万円増加の2,512億44百万円となりました。

この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は72.7%(前連結会計年度末は76.9%)、1株当たり純資産は2,328円22銭(前連結会計年度末は2,140円27銭)となりました。

(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

平成28年3月期の連結業績につきましては、平成27年12月2日発表の業績予想からの変更はありません。

2.サマリー情報(注記事項)に関する事項

(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動

当社は、当第3四半期連結会計期間において、㈱壱番屋の普通株式に対する公開買付けを通じて同社株式を取得いたしました。この結果、㈱壱番屋に対する当社の議決権所有割合は50%超となったため、当第3四半期連結会計期間より、持分法適用関連会社であった同社を連結の範囲に含めております。

なお、㈱壱番屋の資本金のが当社の資本金のの100分の10に相当する額以上であることから、同社は当社の特定子会社に該当いたします。

詳細は、P12「3.四半期連結財務諸表(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項(企業結合関係)」をご参照ください。

(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用

税金費用の計算

連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税金等調整前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法を採用しております。

なお、「法人税、住民税及び事業税」および「法人税等調整額」を「法人税等」として一括掲記しております。

(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示

(会計方針の変更)

「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)および「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を、第1四半期連結会計期間から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更いたしました。また、第1四半期連結会計期間の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する四半期連結会計期間の四半期連結財務諸表に反映させる方法に変更いたします。加えて、四半期純利益等の表示の変更および少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前第3四半期連結累計期間および前連結会計年度については、四半期連結財務諸表および連結財務諸表の組替えを行っております。

企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第582項(4)、連結会計基準第445項(4)および事業分離等会計基準第574項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、第1四半期連結会計期間の期首時点から将来にわたって適用しております。

この結果、当第3四半期連結累計期間の営業利益および経常利益がそれぞれ185百万円減少し、税金等調整前四半期純利益が259百万円減少しております。また、当第3四半期連結会計期間末の資本剰余金が34百万円増加しております。

(4)追加情報

(連結子会社の事業年度等に関する事項の変更)

第1四半期連結会計期間より、連結子会社のうち、ハウスフーズベトナム㈲およびハウスオソサファフーズ㈱は、決算日を3月末日から12月末日へ変更しております。

なお、当該変更による当第3四半期連結累計期間に与える影響は軽微であります。

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