こんにちは、もりっちです。
オニオンスライスの水さらし、何分していますか?
サラダなどでオニオンスライスを作るとき、タマネギ特有の辛みを和らげておいしく食べる方法として、テレビ番組やインターネットなどで、「水にさらす」、「レンジで加熱する」、「熱湯をくぐらせる」、「塩もみする」、「砂糖もみする」、「酢水につける」、「薄くスライスする」、「繊維に垂直に切る」、「切った後しばらくおいておく」、「油であえる」など、いろいろな調理テクニックが紹介されています。それらの中でも、「水にさらす」方法は、一般的に実践されている方法と思います。
そこで、この「水さらし」について、チームYOURONIONSで、時間と、オニオンスライスのおいしさについて、ちょっと実験してみました。
今回用いたタマネギは、8月~9月に販売される北海道産の『雪景色』という白いタマネギです。生食向けとして販売されている、みずみずしく生で甘みのあるタマネギです。一般的なタマネギの場合は、そもそもの辛みが強く、長時間の水さらしをしても十分に辛みがぬけずに生食に向かないものもありますが、このタマネギは、短時間での水さらしによって辛みを和らげ、美味しく食べることができる品種です。
そこで、冷蔵庫で冷やしたタマネギを薄くスライスし、タマネギ100gを320mlの水(常温)に入れ、10分間、20分間、30分間水にさらしたものと、水にさらさずに冷蔵庫内で1時間おいたものについて、「辛み」の和らぎ具合と、おいしさに欠かせない、「甘み」、「食感(シャキシャキ感)」を指標として、オニオンスライスの官能評価をしました。薄くスライスするほど辛み成分がぬけやすくなります。
辛みについては、10分間の水さらしで、十分に和らぎ、20分間、30分間とほとんど差はないように感じられました。ただし、水さらし時間が長いものほど、甘みも感じられにくくなってしまっていました。シャキシャキ感については、あまり差はありませんでした。辛みが和らいでも、甘みも感じられにくくなってしまったら、オニオンスライスのおいしさとしてはとても残念な状態になってしまいます。
一方で、水にさらさずに冷蔵庫に1時間入れたものも、辛みは和らぎましたが、甘みについても十分に感じられ、タマネギのうまみも含めた風味が豊かな状態でした。
今回の実験から分かったことは、おいしいオニオンスライスを作るには、水さらしをしなくても辛みのない品種であれば最適ですが、少し辛みがあっても、タマネギの甘みや風味を損なうことなく短時間の水さらしで辛みを和らげることができる品種であれば、おいしいオニオンスライスをつくることができることがわかりました。生食向けのタマネギで、水さらしは、サッと短時間で!