ハウス食品グループ本社株式会社 平成28年3月期 第2四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間における経営環境は、海外景気動向に不透明さはあるものの、全体では緩やかな回復基調にある一方、食品業界におきましては、個人消費が足踏み状態のなか、原材料価格が引き続き高い水準にあり、予断を許さない状況が続いております。
このような環境下におきまして、当社グループは、当連結会計年度より開始した第五次中期計画において“「食で健康」クオリティ企業への変革”をテーマに、国内事業の収益力強化と新規需要の創出、海外事業の成長加速に向けた取組を進めております。
売上面につきましては、米国・中国を中心とした海外事業の好調が続く一方、国内コア2事業が減収となり、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,123億75百万円、前年同期比1.8%の減収となりました。
利益面につきましては、香辛・調味加工食品事業の減収影響を、海外事業や健康食品事業、その他食品関連事業における収益力強化の取組が補い、営業利益は40億44百万円、前年同期比1.6%の増益となりました。経常利益は47億91百万円、前年同期比3.4%の増益、親会社株主に帰属する四半期純利益は29億51百万円、前年同期比5.7%の増益となりました。
セグメント別の業績の概況は、次のとおりであります。
<香辛・調味加工食品事業>
当事業セグメントは、「食の外部化」などの事業を取り巻く環境変化に対し、「より健康、より上質、より簡便、より適量」にフォーカスした製品・サービスの提供を通じて、「既存領域の強化」および「新規領域の展開」に取り組んでおります。
本年2月に製品価格の改定を実施した製品群のうち、ルウカレー製品については、お客さまニーズに即したメニュー提案などの取組を進めた結果、徐々に新価格が浸透しており、当第2四半期連結会計期間では前年を上回るなど回復傾向にあります。一方、適正販売に取り組むレトルトカレー製品、スナック製品は低調な推移となりました。
以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は567億46百万円、前年同期比3.6%の減収、営業利益は23億9百万円、前年同期比7.6%の減益となりました。
<健康食品事業>
当事業セグメントは、主力製品の収益力強化に取り組んでおりますが、販売受託製品の大幅減や一部製品の終売影響に加え、「ウコンの力」が前年同期実績を下回ったことから、売上高は181億91百万円、前年同期比11.2%の減収となりました。一方、営業利益はマーケティングコストをはじめとする経費の効率的運用への取組が一定の成果を上げ、9億4百万円、前年同期比10.5%の増益となりました。
<海外事業>
当事業セグメントは、重点3エリア(米国・中国・東南アジア)において、事業拡大のスピードアップと収益力の強化に取り組んでおります。
米国事業は、「HOUSE TOFU」ブランドが浸透するなか、オーガニック豆腐などの高付加価値製品が伸長し、増収増益となりました。
中国事業は、力強い成長が続いておりますが、中国全土での日本式カレーの定着に向けてマーケティングコストなどの積極的な先行投資を行っており、増収減益となりました。
アジアレストラン事業は、着実な店舗展開と店舗品質の向上に努めたことにより、増収増益となりました。
東南アジア事業は、引き続き事業基盤の構築に注力しております。尚、決算日の変更により、東南アジアのグループ会社は今期9カ月の変則決算となります。
以上の結果、海外事業の売上高は129億円、前年同期比28.3%の増収、営業利益は7億34百万円、前年同期比106.4%の増益となりました。
<その他食品関連事業>
当事業セグメントは、グループの総合力強化のため、各機能の強化とグループ間シナジーの追求に努めております。
グループ物流機能を担うハウス物流サービス㈱は、事業構造の見直しと製品輸送力の強化、抜本的コストダウン活動の推進による収益構造の改善に努めた結果、前連結会計年度で発生した営業損失を解消し、当第2四半期連結会計期間においては黒字に転換しております。
食材の輸入・販売を営む㈱ヴォークス・トレーディングは、一部取扱い製品の入札時期が遅れた影響はありましたが、現地子会社と連携した香辛料・冷凍野菜の販売拡大などが寄与し、減収ながら増益を確保いたしました。しかしながら、コンビニエンスストア向けの総菜等製造事業を営む㈱デリカシェフが、本年2月の総菜新工場稼働に伴う初期コストが大きく嵩んだことから営業赤字となり、当事業セグメントの利益を押し下げております。
以上の結果、その他食品関連事業の売上高は245億11百万円、前年同期比2.0%の減収、営業損失は62百万円(前年同期は営業損失2億99百万円)となりました。
(2)財政状態に関する説明
当第2四半期連結会計期間末の財政状態は以下のとおりであります。
総資産は、2,824億28百万円となり、前連結会計年度末に比べて37億21百万円の減少となりました。
流動資産は、現金及び預金が増加した一方、有価証券が減少したことなどから、17億89百万円減少の1,213億45百万円となりました。固定資産は、投資有価証券が減少したことなどから、19億32百万円減少の1,610億83百万円となりました。
流動負債は、未払金が減少したことなどから、19億91百万円減少の443億12百万円となりました。固定負債は、繰延税金負債や長期未払金が減少したことなどから、14億88百万円減少の169億2百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益により利益剰余金が増加した一方、保有株式等の時価評価により、その他有価証券評価差額金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べて2億42百万円減少の2,212億14百万円となりました。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は77.8%(前連結会計年度末は76.9%)、1株当たり純資産は2,137円27銭(前連結会計年度末は2,140円27銭)となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
当第2四半期連結累計期間における業績は、海外事業の伸長が続く一方、香辛・調味加工食品事業において製品価格改定後の新しい値ごろの浸透に時間を要したことなどから、期初に掲げた目標を下回る結果となりました。
この状況を踏まえ、下半期において期初目標を下回った当第2四半期連結累計期間の業績を補うことは難しいと予想されることから、通期の連結業績予想を下記のとおり修正いたします。
2.サマリー情報(注記事項)に関する事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動
該当事項はありません。
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用
税金費用の計算
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税金等調整前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法を採用しております。
なお、「法人税、住民税及び事業税」及び「法人税等調整額」を「法人税等」として一括掲記しております。
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
(会計方針の変更)
「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号平成25年9月13日。以下「企業結合会計基準」という。)、「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号平成25年9月13日。以下「連結会計基準」という。)および「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号平成25年9月13日。以下「事業分離等会計基準」という。)等を、第1四半期連結会計期間から適用し、支配が継続している場合の子会社に対する当社の持分変動による差額を資本剰余金として計上するとともに、取得関連費用を発生した連結会計年度の費用として計上する方法に変更いたしました。また、第1四半期連結会計期間の期首以後実施される企業結合については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の配分額の見直しを企業結合日の属する四半期連結会計期間の四半期連結財務諸表に反映させる方法に変更いたします。加えて、四半期純利益等の表示の変更および少数株主持分から非支配株主持分への表示の変更を行っております。当該表示の変更を反映させるため、前第2四半期連結累計期間および前連結会計年度については、四半期連結財務諸表および連結財務諸表の組替えを行っております。
当第2四半期連結累計期間の四半期連結キャッシュ・フロー計算書においては、連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得または売却に係るキャッシュ・フローについては、「財務活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載し、連結範囲の変動を伴う子会社株式の取得関連費用もしくは連結範囲の変動を伴わない子会社株式の取得または売却に関連して生じた費用に係るキャッシュ・フローは、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の区分に記載しております。
企業結合会計基準等の適用については、企業結合会計基準第58-2項(4)、連結会計基準第44-5項(4)および事業分離等会計基準第57-4項(4)に定める経過的な取扱いに従っており、第1四半期連結会計期間の期首時点から将来にわたって適用しております。
なお、当該変更による当第2四半期連結累計期間に与える影響は軽微であります。
(4)追加情報
(連結子会社の事業年度等に関する事項の変更)
第1四半期連結会計期間より、連結子会社のうち、ハウスフーズベトナム㈲およびハウスオソサファフーズ㈱は、決算日を3月末日から12月末日へ変更しております。
なお、当該変更による当第2四半期連結累計期間に与える影響は軽微であります。
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