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ハウス食品株式会社 平成23年3月期 第1四半期決算短信

1.当四半期の連結業績等に関する定性的情報

(1)連結経営成績に関する定性的情報

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新興国を中心とした輸出の増加などにより企業収益に改善が見られますものの、欧米などの海外景気の下振れリスクや雇用状況の悪化懸念は依然として残っており、景気の先行きは不透明な状況にありました。

生活関連分野では 、個人消費には幾分持ち直しの兆しがありますが、デフレ基調が続くなかで商品の低価格化が進む厳しい環境下にあります。

このような状況のもと、当社グループは、第三次中期計画の2年目にあたる当連結会計年度を、中期計画の成否を決める重要な1年と位置づけ、「利益重視」「新しい需要の創造」の2つの施策を軸とした企業活動を推し進めております。

売上面におきましては、機能性飲料「ウコンの力」が順調に売上を拡大しましたほか、スパイス製品が堅調に推移しました。また、子会社ハウスウェルネスフーズ㈱の飲料製品が新製品を中心にご支持をいただきました。しかしながら、本年5月にミネラルウォーター事業を売却したことに伴い飲料製品が減収となりましたことから、当第1四半期連結累計期間の売上高は541億700万円、前年同期比0.4%の減収となりました。

一方利益面では、広告費などのマーケティングコストの効果的な運用や継続的なコストダウンに取り組みましたことから、営業利益は32億6,900万円、前年同期比11.4%の増益、経常利益は34億4,900万円、前年同期比4.3%の増益となりました。四半期純利益は資産除去債務に関する会計基準等の適用に伴い特別損失が発生しましたことから、15億4,500万円、前年同期比7.0%の減益となりました。


なお、当第1四半期連結累計期間より、報告セグメントを従来の「食料品」「運送・倉庫業他」の2事業区分から、「香辛・調味加工食品事業」「健康食品事業」「海外事業」「運送事業他」の4事業区分に変更しております。


セグメントの業績は次の通りであります。

香辛・調味加工食品事業>

カレー製品は、厳しい市場環境のなか、ルウ製品「バーモントカレー」「ジャワカレー」や、レトルト製品「カリー屋カレー」が前年並みの売上を確保しましたものの、低価格帯製品の攻勢などにより「こくまろカレー」「ククレカレー」が低調に推移しました結果、前年実績を下回りました。

スパイス製品は、提案型の営業活動が奏功し売場拡大が図れましたことに加え、レギュラータイプの「ねりスパイス」が好調な売上を示し、増収となりました。

シチュー製品は、「シチューミクス」「北海道シチュー」が堅調に推移しましたが、「こくまろシチュー」「カップシチュー」が振るわず、減収となりました。

袋麺製品では、九州地区を中心に根強い人気の「うまかっちゃん」が堅調な伸びを示しました。

スナック製品は、ロングセラーの「とんがりコーン」が好調であったほか、おつまみスナック「パンチェッター」の新発売も寄与し、前年実績を上回りました。

業務用製品は、ルウ・フレーク製品の売上が順調に伸長したことから、増収となりました。

以上の結果、香辛・調味加工食品事業の売上高は301億7,900万円、前年同期比1.0%の減収、営業利益は28億3,600万円、前年同期比12.3%の増益となりました。

<健康食品事業>

健康食品は、ウコンの健康成分であるクルクミンを増量した「ウコンの力スーパー」が定着したことに加え、ハウスウェルネスフーズ㈱の新製品「C1000ビタミンレモンコラーゲン」が順調に市場導入できたことから、前年実績を上回りました。

ダイレクト事業では、通販専用製品が低調に推移しましたが、食事代替製品とユーザーサポートがセットになったダイエットプログラム「ニュートリシステムJ-ダイエット」が本年5月に全国展開したことにより売上拡大に寄与しました。

以上の結果、健康食品事業の売上高は127億3,400万円、前年同期比4.4%の増収、営業利益は3億4,100万円、前年同期比50.7%の増益となりました。

<海外事業>

米国の豆腐事業は、新規顧客の開拓が進み順調に推移しました。また、中国のルウ製品事業は、引き続き普及拡大のための販促活動と販路拡大に努めましたことから、増収となりました。また、カレーレストラン事業につきましては、米国が前年実績を下回りましたが、中国・台湾・韓国で積極的な店舗展開に努めましたことから、増収となりました。

以上の結果、海外事業の売上高は29億3,600万円、前年同期比11.7%の増収、営業利益は2億5,000万円、前年同期比67.0%の増益となりました。

<運送事業他>

子会社ハウス物流サービス㈱の運送・倉庫事業は、ミネラルウォーター事業譲渡の影響を受けましたものの、物流拠点の整備やグループ外企業からの物流業務の受託を進め、前年実績を確保しました。また、子会社㈱デリカシェフの総菜事業は、サラダやパン製品が順調に推移し、増収となりました。しかしながら、当セグメントに含めております「六甲のおいしい水」は、事業譲渡により大幅な減収を余儀なくされました。

以上の結果、運送事業の売上高は82億5,800万円、前年同期比8.3%の減収、営業損失は1億4,400万円となりました。

(2)連結財政状態に関する定性的情報

当第1四半期連結会計期間末の財政状態は以下の通りであります。

総資産は2,308億5,100万円となり、前連結会計年度末に比べて10億7,600万円の減少となりました。

流動資産は、税金や配当金の支払い等により現金及び預金が減少した一方、受取手形及び売掛金や譲渡性預金等の有価証券が増加したことなどから、15億2,400万円増加の1,040億3,000万円となりました。固定資産は、投資有価証券が増加した一方、ミネラルウォーター事業の譲渡により有形固定資産が減少したことや、のれんの償却により無形固定資産が減少したことなどから、26億円減少の1,268億2,000万円となりました。

負債は480億8,600万円となり、前連結会計年度末に比べて12億1,300万円の減少となりました。

流動負債は、支払手形及び買掛金等が増加した一方、未払金や未払法人税等が減少したことなどから、12億2,800万円減少の380億4,800万円となりました。固定負債は、退職給付引当金や繰延税金負債が減少した一方、資産除去債務に関する会計基準等の適用に伴い資産除去債務が増加したことなどから、1500万円増加の100億3,800万円となりました。

純資産は、その他有価証券評価差額金が減少した一方、四半期純利益により利益剰余金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて1億3,700万円増加の1,827億6,500万円となりました。

この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の78.6%から79.0%となり、1株当たり純資産は1,660円57銭から1,660円80銭となりました。

(3)連結業績予想に関する定性的情報

平成23年3月期の連結業績予想につきましては、平成22年5月10日発表の業績予想からの変更はありません。

2.その他の情報

(1)重要な子会社の異動の概要(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)

該当事項はありません。

(2)簡便な会計処理及び特有の会計処理の概要

税金費用の算定方法

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税金等調整前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法を採用しております。

なお、「法人税、住民税及び事業税」及び「法人税等調整額」を「法人税等」として一括掲記しております。

(3)会計処理の原則・手続、表示方法等の変更の概要

「資産除去債務に関する会計基準」等の適用

当第1四半期連結会計期間より、「資産除去債務に関する会計基準」(企業会計基準第18号 平成20年3月31日)及び「資産除去債務に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第21号 平成20年3月31日)を適用しております。

これにより、営業利益及び経常利益は300万円、税金等調整前四半期純利益は1億8,000万円それぞれ減少しております。また、当会計基準等の適用開始による資産除去債務の変動額は2億7,900万円であります。

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