毎日手軽に野菜を食べたい方におすすめなのが「ダイレクトフリージング」という野菜の保存方法。野菜を切ったらそのまま冷凍、使いたいときに使いたい量だけ取り出してそのまま調理できるので、圧倒的時短&野菜の保存が可能になるのです。その基本の手順と向いている野菜、さらに調理方法までご紹介します。
「ダイレクトフリージング」とは、洗った野菜を調理しやすい大きさに切り、生のまま冷凍する保存方法のこと。使うときは、凍ったままの野菜をそのまま加熱調理することができるので解凍の手間も不要。野菜の味を損なうこともなく、手軽に食べることができます。
■メリット:これまでは「茹でて冷ましてから保存」「下味をつけてから保存」「調理してから保存」といった手順を踏んで冷凍していた方も多いかもしれませんが、そんな手間を割愛。手順が減るので楽ちんで保存でき、しかもカットされているので調理の手間が減ります。また、余らせがちな野菜も、腐らせたりダメにしたりすることが減るので、余すことなく有効活用できます。
■注意点:ダイレクトフリージングに向いた野菜とそうでない野菜があります。また、凍ったまま加熱調理が必須なので、調理法が限定されます。特に生食はできないのでご注意を。たとえば、買ってきた野菜の半分は生でいただき、残った半分を冷凍するなどしていただくと、バランスよく、いろいろな調理法の野菜料理を楽しめるのではないでしょうか。
・冷凍用密閉袋
・金属製トレイ
※金属トレイ上で冷凍すると、野菜を素早く冷凍できます。
1.野菜を洗い、水気を切り、調理しやすい大きさに切る。※切り方は基本的に薄切りで。
2.冷凍用保存袋に入れ、空気を抜き、平らにする。※詰め過ぎない。重ならないようにするのがポイント。
3.金属製トレイに乗せて冷凍庫へ。
既に凍った野菜は、立てて保存すれば取り出しやすく省スペースに。
※保存の目安期間は1か月です。
調理の際は、ダイレクトフリージングした野菜を、袋から必要量だけ取り出して、そのまま使えばOK。すでに切ってあるので手間が省けて、大幅に調理時間を短縮できます。
では、実際にダイレクトフリージングを活用した調理例をいくつかご紹介しましょう。
ダイレクトフリージングした野菜は炒めずに、煮るときになったら投入することで、究極の時短カレーを実現。あっさりとした仕上がりのカレーです。
玉ねぎ(ダイレクトフリージング):100g
にんじん(ダイレクトフリージング):60g
豚肉(薄切り、小間切れなど):100g
サラダ油:大さじ1
140gこくまろカレー<中辛>:1/2箱
水:500ml
※じゃがいもを入れる場合は豚肉と一緒に炒め、煮込み時間を15分に。ダイレクトフリージングしたかぼちゃをプラスするのもおすすめ。
ダイレクトフリージングした野菜を乗せるだけ。グラタンクイックアップを具なしで作り、耐熱容器に入れたら、好みの野菜を並べて焼くだけで超時短グラタンが実現! お好みで、ハムやベーコンを入れても◎。
ブロッコリー(ダイレクトフリージング):50g
しめじ(ダイレクトフリージング):50g
かぼちゃ(ダイレクトフリージング):50g
マカロニグラタンクイックアップホワイトソース2皿分:1箱
チーズ:適量
水:200ml
牛乳:200ml
具材はダイレクトフリージングしたもので臨機応変に。シチューミクスが味をキレイにまとめてくれます。玉ねぎ・ほうれん草・大根・にんじん・きのこ類などもおすすめです。
白菜(ダイレクトフリージング):50g
しめじ(ダイレクトフリージング):50g
長ねぎ(ダイレクトフリージング):50g
缶詰のあさり:50g
水:400ml
牛乳:100ml
ハウス シチューミクス<クリーム>:50g
かき揚げと言えば、衣の材料を直前までよく冷やしておくことで、カリッとした仕上がりになるもの。ダイレクトフリージングした野菜なら、すでに冷え切っているので本当にカリッとした仕上がりのかき揚げを作ることができます。玉ねぎとにんじんは、細めに切ってあるものだと作りやすいです。
玉ねぎ(ダイレクトフリージング):50g
にんじん(ダイレクトフリージング):25g
さくらえび:大さじ2
小麦粉:大さじ3
冷水:大さじ3
揚げ油:適量
いかがでしたか? 炒める・煮る・揚げるのように、素材全体が一気に熱に包まれるような調理法にすると、冷凍した野菜がグズグズになることなく、野菜の風味が残ったまま調理可能なので、おすすめです。きのこは炊き込みご飯やピザの具材などにしても◎。
他にも、たとえば毎朝の味噌汁の具材に使えばとっても楽ちん。我が家では大根やきのこ類が頻繁に登場しています。また、薬味ねぎも、ちょっと使いたいときにサッと取り出せて便利。ねぎは生のままでは足が早いですし、毎回刻むと面倒なので、ダイレクトフリージングしておくと本当に便利です。
みなさんのご家庭でも、いろいろな使い方を試してみてください。
「野菜と豆腐の料理家」としてwebを中心にコラムやレシピを執筆。野菜と豆腐をおいしくいただく料理教室も主宰している。野菜・フルーツ・豆腐製品の選び方、保存方法、下ごしらえなどの解説や、おいしく食べるための情報を発信中。
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