「さあ、出来上がり!」と、料理を何気なくそのまま盛り付けていませんか?料理の味わいは、調味だけでなく、見た目からも大きく左右されます。ちょっとしたコツを知って意識するだけで、いつもの料理がもっとおいしそうに変わります。今回は、タコライスの盛り付けをご紹介します。
話を伺った人
料理研究家・フードディレクター。誰もが作りやすく、健康に配慮した、簡単でおいしい日常の料理を、雑誌・TV等で提案。新しいアイデアのある分かりやすいレシピが好評で、著書は120冊に上る。スタジオナッツ代表として、食品、調味料、家電メーカー等の商品撮影のフードスタイリングやディレクションも数多く手がけている。
カジュアルなメニューをきちんと盛り付けてみると、いつもと違った味わいに。ササッと作ってにぎやかに食べることが多いタコライスですが、器を変えてゆっくり味わってみると、落ち着いたひと時が過ごせます。さあ、タコライスを盛り付けてみましょう。
器はメニューに合わせて、異国感が漂うオレンジ色や黄色、赤などの暖色を選ぶといいでしょう。
生野菜はレタスとミニトマトをベースに彩りを華やかにします。調理する前まで30分程度、冷水に浸けておきます。このひと手間で、パリッとした食感と、みずみずしさがよみがえり、味わいのアクセントになります。十分浸けたら野菜を切ります。
タコライスに合わせるレタスとミニトマト、ここに紫玉ねぎを加えます。紫色は、高貴なイメージの色合いでもあり、加えることで一気に特別感が出ます。
切り方は玉ねぎのカーブの形を生かして、繊維を断ち切るように切ります。レタスは食べやすいように短冊切りにして紫玉ねぎと合わせます。ミニトマトはヘタを取って四等分に切ります。
切った野菜はサッと水をくぐらせ、ザルにあげて水気を切り、さらにペーパータオルでつかむようにして水気をふき取ります。生野菜をごはんに添える際に、全体が水っぽくならないための配慮です。ミニトマトも切った後に、ペーパーにのせておくことで、水っぽくなるのが防げます。
器と野菜の色合いを生かすために、器の白い部分は隠すように盛ります。
ごはんは、周囲に生野菜を盛る部分を考慮して、縁から3cm内側に盛り、平らに広げます。中央部分はへこませておくと、あとでタコライスソースが盛りやすくなります。
レタスと紫玉ねぎを、ごはんの周りに盛り付けていきます。片手に箸を持って生野菜を取り、もう片方の手は野菜に添えるようにして調えます。
紫玉ねぎを切ったカーブのフォルムが目立つポイントになるので、全体に均等に散らばるようにします。
ここで上から全体を見て、彩りのバランスを見ながら、ミニトマトは後からのせていきます。
へこませたごはんのくぼみにタコライスソースをかけます。ソースを落としてごはんを汚さないように、また、ソースが偏らないようほぐすように盛ります。
いかがですか?生野菜は、あらかじめパリッとさせておくことで、盛り付けが映えやすくなります。
こうしたひと手間で、盛った時に空気感が出て、野菜が生き生きとし、食感の良さにもつながります。プロのテクニック、ぜひ真似してみてくださいね。
あわせてよみたい
循環型モデルの構築、そして健康長寿社会の実現に向けて取り組みを行っています。
ホームアクティビティHouse E-magコツをつかめばこんなにおしゃれに!プロに聞く洋食の盛り付けテクニック<タコライス編>