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どこよりも丁寧なスパイスカレーの作り方2選

どこよりも丁寧なスパイスカレーの作り方2選

市販のルウは使わずに、スパイスだけでカレーを作るのは難しい・・・なんて考えている人も少なくないはず。でも、実は使い方の基本さえ押さえておけば、スパイスカレーは気軽に作ることができるんです。そこで今回は、ハウス食品が紹介する2つのスパイスカレーレシピに注目! インド・スパイス料理研究家の香取薫さんが実際に作りながら、スパイスカレーの魅力やそれぞれのレシピのコツを解説します。

手軽で自由! スパイスを使ったカレーの魅力

市販のルウを使わないカレーと聞くと、学生のころに家庭科の授業で習った小麦粉とカレー粉を使うカレーを思い浮かべる方もいることでしょう。このカレ—粉は、数種類のスパイスを調合したもの。各スパイスには色や香り、辛味などを付ける役割があり、これらが組み合わさることでカレーとして成り立っています。

カレーの複雑な味わいを考えると、さまざまなスパイスを用意する必要がありそうに思いますが、実は3種類だけでもおいしいカレーが作れるもの。「そこからさらに、自分が欲しいと思う役割をもったスパイスを足していけば、自分好みのカレーができる」と香取さんは語ります。

香取さん「ターメリックは苦味を残さないために火を通す、クミンの香りを引き出すには適度に温めた油で炒める、など、スパイスの使い方にはいくつかのルールがあります。スパイスカレーを楽しむなら、こうしたルールを守りながら、自分の身体が求めているものを足していくのがよいと思います。ちなみに、にんにくやしょうが、トマトを使うレシピの場合は、生のものを使うようにすると、さらにフレッシュ感が増しておいしいですよ」

そう語る香取さんに作ってもらったのは、「3種類のスパイスで作るチキンカレー」と「スパイスで作るチキンカレー」の2品。どちらもハウス食品が紹介するレシピで、使うスパイスは前者が3種類、後者が6種類となります。おいしく作るコツを交えながら紹介するので、皆さんも作ってみてはいかがでしょうか?

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

クミン、ターメリック、レッドペパー。使うスパイスは3つだけとは思えないほどのコクと、トマトのさわやかな酸味が味わえるカレーです。

<材料(4人分)>

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

鶏肉(もも)…2枚
塩…少々
コショー…少々
玉ねぎ…中1・1/2個
特選本香り生にんにく…小さじ1
特選本香り生しょうが…小さじ1
---------------
(a)
ギャバン15gクミン <パウダー>…小さじ1
ギャバン18gターメリック <パウダー>…小さじ1
ギャバン15gレッドペパー <パウダー>…小さじ1/4〜1/2
---------------
カットトマト缶詰…1/2缶(200g)
プレーンヨーグルト(無糖)…100ml
塩…小さじ1/2
サラダ油…大さじ2

<作り方>

1.鶏肉は1枚を4~6つに切り、塩、コショーを振る。玉ねぎはあらみじん切りにする。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「玉ねぎのみじん切りにフードプロセッサーを使うと、玉ねぎの表面細胞が壊れて水分を飛ばしやすくなるので、色付くまで炒めたい時はそのほうが早く炒め上がります」


2.厚手の鍋にサラダ油を熱し、鶏肉を焼き色が付くまで焼き、取り出す。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

3.(2)の鍋に玉ねぎを入れ、中火~強火で焦がさないように炒め、透き通ってきたら、にんにく、しょうがを加えて、さらに色付くまでよく炒める。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「玉ねぎを飴色になるまでしっかり炒めると、さらにコクを出せるので、時間がある時に実践してみては? また、底面積が広い鍋を使うことで、水分を蒸発させる時間を短縮できます」


4.(a)のスパイス類を加えてよく炒めてから、カットトマト(缶詰)を加えて水分を飛ばすように炒める。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「スパイス同士が仲良くなるために不可欠なのが、熱と油。しっかり加熱することで味がなじむので、カットトマトを加える前に中火で1分程度は炒めるようにしましょう。特にターメリックは加熱しないと苦味が出るので、必ず火を通してください」

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「水分を飛ばすのは、トマトの味をしっかり出すための工程。すぐに焦げ付くことはないので、心持ち火を強めて、もったりするまで炒めましょう。フチに寄せた時、油がジワジワ染み出てきたら、水分が飛んだ合図です」


5.プレーンヨーグルト、塩を加え、(2)の鶏肉を鍋に戻してふたをし、時々かき混ぜながら弱火で20~30分煮込む。最後に味をみて、足りなければ塩(分量外)で味をととのえる。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」
気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「炒めた後の鶏肉からはおいしい肉汁が出ているので、残さず一緒に戻しましょう。酸味も辛味も、ひとつの食材からのものより、いくつかを組み合わせて使うのがおいしくなるもの。このレシピでもトマトとヨーグルトを組み合わせることで、より複雑な酸味が生まれています。

追加でブラックペパーを入れるなら、ここで小さじ1/3〜1/2をお好みで。なお、シナモンとカルダモンをパウダーで使う場合は、(2)の後ではなくこの段階でひとふりしましょう」

6.器にごはんと盛り付ける。お好みでパクチーを添える。

気軽に挑戦! 「3種類のスパイスで作るチキンカレー」

香取さん「もちろん3種類のスパイスだけでも十分おいしくできますが、お好みでカルダモンやコリアンダー、シナモン、ブラックペパー、クローブなど、スパイスの種類を増やすことで、より複雑な味わいが楽しめます。作るたびに、加えるスパイスを変えて試してみるのもオススメです」

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

「3種類のスパイスで作るチキンカレー」で使ったスパイスに加え、肉の味を引き出すクローブ、調理中に飛んだ香りを補って華やかにまとめるガラムマサラ、そして風味豊かなオイルを作るホールタイプのクミンを使用したレシピ。ヨーグルトに漬け込んだ鶏肉は、柔らかくジューシーな仕上がりです。

<材料(4人分)>

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

鶏肉(もも)…2枚
塩…小さじ1/4
プレーンヨーグルト(無糖)…100ml
玉ねぎ…中1・1/2個
ギャバン17gクミン <ホール>…小さじ1
サラダ油…大さじ2
---------------
(a)
ギャバン 15g レッドペパー <パウダー>…小さじ1/3
ギャバン15gクミン <パウダー>…小さじ1
ギャバン18gターメリック <パウダー>…小さじ1
ギャバン19gクローブ <パウダー>…小さじ1/10
塩…小さじ2/3
---------------
特選本香り生にんにく…小さじ1
特選本香り生しょうが…小さじ1
カットトマト缶詰…1/2缶(200g)
ギャバン17gガラムマサラ <パウダー>…小さじ1/8
ギャバン 6g バジル…適量

<作り方>

1.鶏肉は一口大に切り、ポリ袋に入れ、塩小さじ1/4を振り、プレーンヨーグルトを加えてよく揉み込み、約15分漬け込む。玉ねぎは繊維を断つように薄切りにする。(a)のスパイスは混ぜておく。

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

香取さん「ヨーグルトに漬けた鶏肉は、余裕があるなら一晩寝かしてもよいくらい。スパイスの数が多い時は、使うタイミングごとにまとめてひとつの器に入れておくとスムーズに調理できます」


2.厚手の鍋にサラダ油大さじ2を熱し、少し温まったらホールクミンを入れて弱火にかける。よい香りがしてきたら、すぐに玉ねぎ、(1)の鶏肉(ヨーグルトごと)、にんにく、しょうが、カットトマト(缶詰)を加え、ふたをし、時々かき混ぜながら弱火で約15分煮込む。

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

香取さん「クミンを炒めた油を使うことで、他の具材にもよい風味を移すことができます。おいしいクミンオイルを作るポイントは、油の温度。温度が低すぎるとクミンが先に冷たい油を吸うため、香りを十分引き出すことができないですし、熱すぎればすぐに焦げてしまいます。

適温をチェックするなら、油を熱したらまず数粒だけ落としてみましょう。ここでシューッと泡が出てきたら頃合い。残りもすべて入れ、パチパチ弾けてよい香りが出てきたら玉ねぎを入れて、下から掘り返すように混ぜてオイルを行き渡らせましょう」

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

3.(a)を加えて、さらに5分煮込み、最後にガラムマサラを加えて、ひと煮立ちさせる。

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

香取さん「赤い油が浮いているのは、スパイスも水分も油分も仲良くなった証です。アクではなくうま味なので、取り除かないようにしましょう。赤い油が浮いていない場合は、もう少し煮込むのがオススメ」


4.器にごはんと盛り付け、バジルを振りかける。

深みある味わいの「スパイスで作るチキンカレー」

スパイスの種類やそれぞれの特徴、使い方の基本を知ると、スパイスカレーを作るのが格段に楽しくなります。いろいろなスパイスを試して、自分や家族の好みの味を探してみてはいかがでしょうか。

香取 薫

インド・スパイス料理研究家。1985年、ボランティアで訪れたインドでスパイス料理に魅せられ、本格的に研究を開始。主宰する料理教室『キッチンスタジオ ペイズリー』は1992年創業。生徒数は2000人を超え、数多くのカレー店主、料理インストラクターを輩出している。


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循環型モデルの構築、そして健康長寿社会の実現に向けて取り組みを行っています。

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