from ハウス

  • 健康

実は炭水化物も重要だった!筋トレ効果を上げるための、運動前後の食事とは?

実は炭水化物も重要だった!筋トレ効果を上げるための、運動前後の食事とは?

健康のために運動をしている人が知っておきたい知識の一つが、運動と食事タイミングの関係。なかなか筋肉がつかない、すぐに疲れてしまって運動自体を楽しめないという人は、もしかしたら食事の取り方が悪いからかもしれません。運動の効果を最大限にするための正しい食事の方法を考えてみましょう。

その食事方法は、もしかしたら運動の効果がでにくいかも!?

健康維持には運動が欠かせません。そのため、ジムやスタジオに通ったりジョギングをしたりする人は多いのではないでしょうか。さらに筋肉をつけて脂肪を減らすために、タンパク質はしっかり摂って、その分白米などの炭水化物(糖質)をなるべくがまんしているという人もいるでしょう。筋肉を作るには炭水化物は不要で、タンパク質さえあればよいというわけです。

それは、実は間違っています。なぜなら、運動中に炭水化物が不足してしまうと、必要なエネルギーを得るために筋肉が分解されてしまうからです。つまり、いくら運動をがんばっても、炭水化物の摂り方が不適切だと、思うような効果が得られない可能性もあるのです。筋肉が分解されて減った状態は一見するとスリムになったように見えるかもしれませんが、代謝が悪くなり脂肪燃焼効率も下がるため、実はかえって太りやすい体になっているかもしれません。

健やかな体を保つには、運動と食事の関係を正しく理解することが必要になります。運動の前後には炭水化物やタンパク質の量や摂り方を工夫すると、より効果が期待できますよ。

運動前に糖質を摂った方がよいといわれる理由とは?

基本的に、運動は無酸素運動(筋トレや短距離走など)と有酸素運動(ウォーキングなど)に分けられます。無酸素運動では糖質が主なエネルギー源として利用され、有酸素運動では脂肪が主なエネルギー源として利用されます。とは言え、運動時には強度や時間によって無酸素運動と有酸素運動を行き来するため、シーソーのような関係で糖質と脂肪の両者がエネルギー源を供給します。

飢餓状態で無酸素運動を行うと、まずはエネルギー源として最初に肝臓や筋肉に蓄えられている糖質の一種を利用します。体内に貯蔵できる糖質の量は少ないため、次に体内のタンパク質を筋肉から分解することでエネルギーとして利用します。その状況が続くと、どんどん筋肉が失われてしまうと言われています。無酸素運動でタンパク質の分解を抑え筋肉を減らさないためには、事前にエネルギー源として食事で適切な量の糖質を摂っておくことが必要です。

また、どちらの運動の場合でも、糖質不足はエネルギー不足ですぐにバテやすくなります。そして、集中力が低下したり、低血糖状態になったりと、思わぬ怪我につながる可能性もあります。集中して安全に運動を行うためにも、運動前には糖質を摂っておくことが重要です。

運動前におすすめの食事をタイミング別に紹介!

運動前に糖質を摂ることが必要な理由はわかりました。しかし、仕事帰りにジムで運動する場合などは、ちょうどよいタイミングで食事を取れないこともありますよね。それでは、運動のどれくらい前にどんなものを食べれば、安全に運動ができ、効果的なのでしょうか。

運動2~3時間前に食事を取る場合(食事を取るおすすめのタイミング)

運動前にこれくらいの時間があればたいていのものは運動に影響がない程度に消化されるため、いつも通りの食事を取って大丈夫です。糖質や脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランスよく取れるよう、ご飯や汁物、おかずなど定食形式のものがおすすめです。また、トレーニングの約3時間前に糖質を含んだ十分な食事を取ると、エネルギー源となる筋グリコーゲンの量が多くなり運動に効果的だとも言われています。

運動1~2時間前に食事を取る場合

運動中に消化不良を起こすことを防ぐため、おにぎりやうどん、脂質の少ないパンなど、消化のよい炭水化物を軽く食べるようにしましょう。避けたいのは脂質が多いもの。揚げパンやデニッシュ、オイルたっぷりのパスタなどは、炭水化物がメインでも運動中に気分が悪くなってしまうことがあります。

食事を取れず運動30分前になってしまった場合

バナナや牛乳、ゼリー飲料などすぐに消化できてエネルギー効率がよく糖質を含むものがおすすめです。あまり時間がないときは、糖質補給と水分補給を兼ねてスポーツドリンクを利用してもよいでしょう。

運動後すぐの食事は太る?いいえ、適切な補給が大事

運動後も体を回復させるために代謝は働き、このときに活動中に使われた糖を肝臓や筋肉に補填するため、脂肪が使われていきます。そして、エネルギーや栄養素を多く消費した運動直後は、タンパク質などの栄養素を吸収しやすい状態になっています。

タンパク質は、筋肉中のエネルギー源の回復のピークである運動後45分~1時間以内に補給されていると、もっとも効率が良いといわれています。そのため、タンパク質は運動前ではなく、運動後30分以内に摂取することを心がけましょう。運動後は肉や魚がメインのしっかりとした食事を取るのが理想ですが、すぐに食事ができない場合は、まずはプロテインや豆乳、牛乳、ヨーグルトドリンクなどを飲んでおくのも手です。

さらに、速やかに糖質を摂取すると、運動で減ってしまった筋グリコーゲンの回復に役立つため、筋タンパク質の分解を抑えられると言われています。

また、運動後の体を回復するために続く代謝を助けるため、汗と一緒に流れてしまった、ビタミンやミネラル類を補うことも必要です。特に、糖質や脂質を筋肉や肝臓に蓄えるエネルギーに変える際に必要なビタミンB群や、タンパク質の吸収率を向上させるビタミンCなどを意識して摂るようにするとよりよいでしょう。

ただし、会社帰りなど遅い時間に運動して、あとは寝るだけといったタイミングであれば、食事の量が多すぎると、使われなかった分が脂肪として蓄えられてしまいます。ゆで卵やサラダチキンや納豆といった軽めの食事にするとよいでしょう。

「運動後のビールは最高!」これって大丈夫?

また、運動の前後には、脱水を防ぐために必ず水分補給を行いましょう。コップ1杯程度の水をゆっくり飲むのがおすすめです。運動中もこまめな水分補給が必要ですが、夢中になっているとどうしても忘れがちになります。何回ごととか何分ごとといった目安を決めて、のどが渇いていなくても水分を摂るようにするとよいでしょう。

水分補給として水やお茶でなく、スポーツドリンクやジュースを飲む人もいるかもしれません。ある程度の糖質が含まれている方が水分の吸収がよくなり、ビタミンやミネラルも摂れるので、運動中に少しずつ飲む分にはかまわないのですが、注意したいのが、運動後に一気飲みすること。血糖値が急激に上昇し、太りやすくなるリスクがあります。

また、運動終わりの一杯を楽しみにしている人も少なくないでしょう。なかには「冷えたビールをおいしく飲むために、水を飲むのをがまんしている」といった人もいるようです。しかし、運動後は汗をかいて水分不足の状態。ビールなどのアルコール類には強い利尿作用があるため、水分不足のままでは脱水症状になりやすくなりとても危険です。アルコールを飲むならむしろ、いつもより多めに水を飲むようにしましょう。

運動前後の食事の見直しで効果アップ!

「しっかりトレーニングを行っているのに全く変化が見られない…」という方は、一度運動前後の食事を見直してみましょう。炭水化物を極端に減らしていたりすると、筋肉が減ることで基礎代謝が低下してしまっている可能性があります。運動前に糖質、運動後にタンパク質と糖質、ビタミンミネラル類を摂っておくことが、運動の効果を上げるポイント。効果が見えると楽しくなるし、運動も続けやすくなりますよ。とはいえ、普段の食生活も体作りには重要なので、栄養バランスのよい食事を取ることも大事にしましょう。

※本ページの記載内容は記事公開時点の情報に基づいて構成されています。

関連記事

 
  • 食育

<野菜ソムリエが伝授> 思春期の体調管理や集中力アップにおすすめの ”野菜のチカラ”で新学期に備えよう!

毎日何気なく食べている野菜にはさまざまなチカラがあることを知っていますか。野菜が苦手な子どもも多いですが、勉強やスポーツへの集中力をアップしてくれるなど、中高生にとって大切な栄養を多く含んでいますので、毎日たっぷり摂りたいですね。野菜ソムリエPro.として日本野菜ソムリエ協会認定料理教室を主宰し、高校生と春から中学生の子どもを持つお母さんでもある安部加代子さんに、“野菜のチカラ”や、“子どもにおいしく野菜を食べさせるコツ”などについて伺いました。

 
  • 食材

カルシウムだけじゃない!日本乳業協会に聞いた「牛乳」の歴史や魅力とは

私たちが日頃飲んでいる「牛乳」。日本ではいつから飲み始められたか知っていますか?牛乳の歴史は諸説ありますが、約1万年前に始まり、日本でも飛鳥時代には飲まれていたとされています。カルシウムやたんぱく質、ビタミンなどをバランスよく含み、高い栄養価を持つ牛乳は、当時は薬とされ、大変貴重なものでした。日本で牛乳が広まった歴史や、生産量の移り変わり、そして目的に合わせたおすすめの飲み方について、牛乳をよく知る専門家、一般社団法人日本乳業協会にお話を伺いました。

 
  • 食育

子どもが嫌いな野菜の5つの特徴と野菜が美味しく食べられる料理のコツ!

「うちの子、今日もまったく野菜を食べてくれなくて…」「どうしたら野菜を食べてくれるんだろう…」。野菜が苦手で食べようとしない子どもに、悩んでいるパパやママは多いことでしょう。ビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富に含まれている野菜は、子どもの健やかな成長のためにも不可欠と言えます。また、野菜不足は代謝や免疫力の低下、便秘など、さまざまな症状の原因になりやすいため、何とか克服したいものです。そこで今回は、子どもが嫌がる野菜の特徴と、子どもが野菜を少しでも喜んで食べてくれる料理のコツについてお伝えします。


その他の記事

 
  • 開発ストーリー

「秋ウコン」の意外なチカラとは?!人気製品の開発秘話インタビュー!

みなさん、ウコンと言えば、会食やパーティーなどのシーンで飲むイメージが強いのではないでしょうか?今回はそのウコンが持つ、意外なチカラに着目した2つのサプリ「クルビサ」と「ゴールデンヴェール」の開発者のお二人にお話を聞いてみました。

 
  • サステナ

中学一年の生徒さんたちが「給食の食品ロスを減らすアイディア」を考えました!ハウス食品グループの地域との取り組み

ハウス食品グループでは毎年、東京本社が所在する千代田区の九段中等教育学校さまの、第一学年「総合的な学習の時間『地域を知る~企業訪問』」に協力しています。この授業は、キャリア教育や社会性の育成を目的に、生徒さんが千代田区内の企業・事業者を訪ね、そこで出された課題に対して解決策を提案するというユニークなもの。ハウス食品グループはこの趣旨に賛同し、共に学ぶ気持ちで取り組みを継続しています。今回は、九段中等教育学校の1年生5名の生徒さんたちがハウス食品グループ本社CSR部の神宮字 慎さんを訪問し、食品ロスについて学習、ハウス食品グループの食品ロス削減の取り組みについて説明を受けました。そして、提示された課題「自分たちの学校の給食の食品ロスを減らす方法」について約3ヶ月かけて考え、プレゼンしてくれました。

 
  • レシピ

「カモンハウス」会員の皆さまのアイディアレシピも盛りだくさん。フルーチェアレンジで楽しく牛乳を使おう!

1976年にハウス食品から発売されたフルーチェ。火を使わず、親子はもちろん、お子さま一人でも安心して作ることができるデザートを届けたいという思いから生まれました。フルーチェと牛乳があればすぐできる手軽さで、幅広い世代に親しまれています。 一方、近年、日本ではペットボトル飲料の増加などで牛乳の消費量は減少傾向にあります。また、冬はあまり牛乳が飲まれない上、コロナ禍による休校や、業務用需要の停滞もあり、牛乳消費量の減少は社会問題にもなっています。しかし牛乳は栄養価の高い食品。今回は「カモンハウス」会員の皆さまから「トークのお部屋」に寄せられた2,000件近い投稿をもとにしたフルーチェアレンジをご紹介。手軽に作れるフルーチェでもっと牛乳を使ってみませんか?ぜひ、参考にしてみてください。

 
  • 想い出

【コメントを漫画化】ほっこりエピソードがたくさん!ハウス食品カレーの想い出

カレーは子どもから大人まで大好きなメニューのひとつ。朝も昼も夜も、食卓や給食、キャンプ場など、いつどこで食べても美味しく、カレーがあるだけで不思議と楽しい時間になりませんか。ハウス食品では、1926年に「ホームカレー」を発売。以来、数多くの商品を開発し、たくさんの方に笑顔を届けてきました。今回は、ハウス食品グループ製品の想い出をお伺いしたトークのお部屋からカレーに関するエピソードを集め、漫画化しました。

 
  • スパイス

【管理栄養士監修】心とからだを癒やす“スパイスティー”で充実したリラックスタイムを

最近注目を集めている“スパイスティー”。スパイシーで甘い香りは、リラックスタイムにぴったりなだけではなく、体調を崩しやすい季節の変わり目にもおすすめのドリンクです。この記事では、各スパイスの香りの特徴を解説しながら、おうちで簡単にできる“スパイスティー”のアレンジレシピをご紹介します。