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0からまるわかり、親子で知りたい、紙のリサイクルと環境。身近な紙の意外な姿

0からまるわかり、親子で知りたい、紙のリサイクルと環境。身近な紙の意外な姿

ノートや画用紙、トイレットペーパー、包装紙、パッケージや本。紙は、私たちの生活必需品です。紙と環境保護には深いつながりがあり、家庭でも紙は捨てずにリサイクルすることが根付いてきています。しかし、実は環境にやさしいと思っていた再生紙がすべて環境によいわけではなかったり、環境保護に役立つさまざまな種類の紙もあります。身近だけど意外と知らない紙の話、これからの地球環境について親子で考えてみましょう。

包装紙や商品パッケージの紙まで、なぜリサイクルするの?

使った段ボールを燃えるゴミに出す人は少ないはず、では段ボールの日にゴミに出したあとどうなるか知っていますか? 答えは、回収された後にリサイクルされ、ほぼすべてが再び段ボール箱となります。(古紙回収率も95%以上!)。読み終えた新聞もそうですし、雑誌、包装紙、お菓子や化粧品の紙パッケージなど、さまざまな紙は回収され、その後リサイクルして再利用されるのです(自治体によってリサイクル目的で回収する紙の種類、回収方法などは違います)。

そもそも、なぜ紙はリサイクルされるのでしょうか。紙の原料は、元をたどれば木材(パルプ用木材)です。

紙が作られてからリサイクルされるまでの流れ(家庭の古紙)

限りある森林資源から作られた紙を、リサイクル(形などを変えて再利用)やリユース(そのまま再利用)しないで捨てるのは、資源を使い捨てることと同じ。紙のリサイクルとは、古紙(使い終わった紙)を新たにつくる紙の材料の一部にして、木材の利用を少しでも減らそうというものです。

またパルプ用木材は適切に管理されたものであれば、環境を持続させることが可能と言われていますが少数派で、生態系を育む森林や天然林の皆伐などの問題があります。世界の紙の消費量は増えており、豊富な森林資源を持つ国での生産量が多くなっているのも特徴です。

例えば2018年の世界のパルプ生産量は約1/3を北米地域(アメリカ、カナダ)が占めますが、最近ではブラジルやチリなどの南米地域、中国、インドネシアをはじめとしたアジア地域の生産量も増加しているなど世界中に広がっています(※1)。

※1 日本製紙連合会HP「世界の中の日本」より

リンゴキッド

紙のリサイクルは、世界各地の森林資源を守ることにつながっているんだね!

家庭からでる紙はしっかり分別をすることが大切

そして、効率的なリサイクルには紙の分別が欠かせません。
古紙には新聞、段ボール、雑誌、雑がみ(新聞、雑誌、段ボール以外のリサイクル可能な紙)、飲料用パックなどの種類があり、その品質や特徴に応じた紙の原料として使われます。どの紙からどうリサイクルできるかは、古紙の配合率や紙の種類により異なりますが(下図参照)私たちが分別回収に協力すれば、効率的なリサイクルの後押しになるのです。

家庭からでる紙はしっかり分別をすることが大切

分別された紙は、自治体が回収後、古紙の卸会社でさらに厳密に分別された後、製紙会社に渡りまた紙になります。自治体にだす時点では私たちの分別は、実はかなりおおまかなのです。

とはいえ、「リサイクル回収のために、紙を種類ごとに分けるのは面倒……」と感じる方もいるかもしれません。
特にごみと一緒に捨てられやすいのは雑がみです。しかし、捨てればごみ、分別すれば資源。一人ひとり、意識していきたいですね。

リンゴキッド

例えばハウス食品のカレールウの外箱も、すべて雑がみとしてリサイクルできるよ。
とんがりコーンの外箱の底部にミシン目を入れることで、捨てるときに折りたたみやすくするなど、製品側の工夫もいろいろしているんだ。

リサイクルをすることができない紙もあります。古紙を再生産する過程で機械のトラブルになることから、古紙再生促進センターはリサイクルしづらい紙を定めています。身近なところでも食品の油などがついてしまった包み紙、匂いのついた紙。シールや、レシートなどの感熱紙はリサイクルできません。

【考えてみよう】(解答はページの一番下を見てね)
あなたの家でも、雑がみを捨てずにリサイクルできる工夫はあるかな?いろいろ考えてみよう!

日本は古紙の利用率は世界でもトップレベル

では、日本で紙のリサイクルはどの程度行われているのでしょうか? 2018年時点での古紙の回収率は81.6%、古紙の利用率は64.3%(※2)で、これは世界でも非常に高い回収率と利用率です。また、2000年頃からは日本国内で使い切れない古紙を海外にも輸出するようになり、世界の紙のリサイクルにも貢献しているなど、実は世界有数の紙のリサイクル大国なのです。

各国の古紙回収率(2018年時点) グラフ

しかしここで考えておきたいのが、こうしてつくったコピー用紙などの再生紙は、必ずしもすべての環境にいいとは限らないことです。森林保護にはつながりますが、実は古紙の配合率によっては製造過程での環境への負荷が高い場合があります。

その理由は、新品のパルプ(木材)だけを使って紙をつくるより、古紙パルプと新品のパルプを混ぜて再生紙をつくる方が、処理が増え、排出される二酸化炭素の量も増えてしまうから。さらに新品パルプだけでつくった紙のように再生紙を白くするには、漂白を繰り返すエネルギーも必要で、環境への負荷はもっと高くなるとも言われ、実際に大手の紙をつくっている会社では100%の配合率の古紙はつくらないという方針もでています。

重要なのは無理に古紙100%の再生紙をつくるのでなく、古紙パルプと新品パルプを適度に混合するなど、トータルで見て環境保護に役立つようバランスを考えてつくられた物を、消費者がしっかりと選ぶことでしょう。

※2 公益財団法人 古紙再生促進センターHP「数字で見る古紙再生」より

リサイクルではない、環境が持続可能な紙づくりの工夫とは?

また、リサイクル以外で環境に貢献する方法もあります。先ほどお伝えしたように天然林や生態系を育む森林ではなく、適正に植林・管理を行った森林から紙を製造する方法です。

FSC®認証紙などの製品ができるまでの流れ

適正な管理が行われているかについては、第三者機関がそれを認証する「森林認証制度」も設けられています。その中でもFSC®認証は代表的な森林認証制度の一つです。

世界的な環境保護団体WWFが発足を支援したFSC®(現在はWWFから独立した組織として運営)が認証を行っています。また、ヨーロッパ11カ国の認証組織から発足し、現在は世界各国の認証制度を対象とするPEFCがあり、それぞれが認証した森林の木材からつくられたFSC®認証紙、またPEFC認証紙という紙もあります。

一方、針葉樹や広葉樹以外の植物繊維でつくる非木材紙も、森林資源の利用を減らすために役立ちます。材料は、これまで捨てられていたトウキビバガス(搾りかす)、竹林保全のために伐採された竹、綿花から綿糸を取った後に残るコットンリンターなどが使われることも増えているのです。

針葉樹や広葉樹以外の植物繊維でつくる非木材紙

私たちにできること。再生紙、森林認証紙、非木材紙を選んで使う

現在、古紙パルプを混合した再生紙やそれを使用した製品には、古紙利用の割合によって「R100」「R70」などのマーク(3R活動推進フォーラムの前身 ごみ減量化推進国民会議が制定)をつけることが可能です(自主利用のためすべての紙・製品にあるとは限りません)。

また、FSC®認証紙、PEFC認証紙にもそれぞれの認証団体が定めたマークがあり、特定の材料を使った非木材紙もNPO法人非木材グリーン協会によるマークをつけることができます。

再生紙、森林認証紙、非木材紙は、どれも環境負荷を減らす目的でつくられています。こうしたマークを確認して、環境負荷を低減する商品を積極的に買う、選ぶことで森林環境の保護に協力する。そうした視点がこれからさらに必要ではないでしょうか。

リンゴキッド

ハウス食品は紙のパッケージ(※一部商品を除く)にFSC認証紙を使用しているよ。「完熟トマトのハヤシライスソース」をはじめ、「こくまろカレー」など身近な商品にもマークがついているから、お家やスーパーの売り場で探してみてね。

ハウス食品は紙のパッケージのほぼすべて(※一部商品を除く)にFSC認証紙を使用しているよ。

A 【考えてみよう】
雑がみをためておく箱や袋が普段の生活の場から離れていると、持っていくのもおっくうになりがちです。例えば、玄関には主にポストに入っていたDMなどをためる袋、キッチンやリビングにはチラシなどを入れる袋と、リサイクル用の箱・袋をその紙がたまりがちの場所におくと、目についたらすぐに仕分けられるようにしておくのはどうでしょうか?

和田 由貴
環境省3R推進マイスター/節約アドバイザー。講演、執筆、テレビ出演等をこなす傍ら、現役の節約主婦兼2児の母として日々節約生活を実践。「節約は無理をしないで楽しく!」をモットーに、日常生活に密着したスマートで賢い節約生活を提案。環境関連の活動にも多数携わっています。

※文中リンゴキッドの吹き出しは、編集部追記

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©やなせたかし/やなせスタジオ

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