限りある資源を有効活用し、「もったいない」のない世界の実現を目指す。それは世界共通であり、私たちハウス食品グループも同じです。しかし、ただリサイクルするだけでなく、お客様にとって価値のあるものに変換できないだろうか・・・そういった考えのもと生み出されたのが、製造工程中に出てしまう製品に適さないスパイス原料を利用した「彩るスパイス時間CRAYONS」です。今回は、本プロジェクトメンバーであるハウス食品グループ研究開発本部竹山研究員に聞く、誕生までのストーリーをご紹介します。
―このプロジェクトはどのように生まれたのでしょうか?
「研究所のOne Day a Weekという制度でスタートしました。One Day a Weekは業務時間の20%を他部署の人と交わり、自由なテーマで活動できる研究所の制度です。テーマは『製造工程中に出てしまう製品に適さないスパイス原料の活用』です。」
「例えばこの写真のようなホールスパイスを製品にする工程で形や大きさ、傷など製品規格に合わないものや、スパイス原料からエキスを抽出した後に出る搾りかすがどうしても出てきてしまいます。その中にはスパイスの特徴である色や香りが残っているものがあり、それらを廃棄してしまうことがとてももったいないと感じていました」
―スパイス原料の活用には、どのようなアイディアがあったんですか?
「スパイスの特徴や植物の繊維を活かしたようなものを検討しました。例えばお香や染色加工、紙製品など・・・CSR部、新規事業開発部など研究所以外の部署も含めて様々な部署の方に参加頂き、アイディア出しを行い、実現可能なものを実際に作ってみて、ターゲットとする人に意見をもらうなどして進めていきました」
―そんな中、クレヨンにたどり着いたんですね。
「はい。ただ初めからうまくいっていたわけではありません。食品ではない分野ということ、研究所発のアイディア活動ということで、ケアすることがすぐにはわからず、毎日新しい課題に当たり手探り状態でした。
また、クレヨン自体5種類のスパイスからスタートしましたが、当時は暗い色合いの組み合わせになってしまい周囲の反応も芳しいものではありませんでした。
ものづくりのパートナーで規格外野菜を活用したおやさいクレヨンの販売をしているmizuiro株式会社様と一緒に、明るい色合いになるようにと試行錯誤し、クレヨンを10種類に増やしたところ、反応もよくなっていき企画もぐっと進んでいきました。」
そして生み出されたのが「彩るスパイス時間CRAYONS」です。
「10種類の色と香りに特徴がありお客様になじみのあるスパイスを使い、このグラデーションのあるカラーバリエーションを実現しました。特に、ターメリックやパプリカなど色が鮮やかなものや、シナモンやクローブなど香りが印象的なものを使っています。
―クレヨンというと子供向けのイメージですが、このスパイスクレヨンは大人っぽくておしゃれですね。
「このクレヨンは、色合い・コンセプトから大人の女性に楽しんで頂けるのではと考えています。本物のスパイス由来の自然な色とほのかな香りで、心が落ち着く癒しの時間を、というのがコンセプトです。」
今回10種類のスパイスそれぞれにゆかりのある国を選び、そのモチーフを塗り絵にした「大人の塗り絵」をセットにしています。
「塗り絵を仕上げることで達成感を感じて頂き、上質な趣味の時間を味わって頂きたいと考えています。塗り絵にはそれぞれのスパイスについての説明や、スパイスにゆかりのある国の絵柄が描かれています。クレヨンでスパイスの色やほのかな香りを感じながら描き、塗り絵でスパイスについて知っていただくことで、スパイスをいろんな形で楽しんで頂きたいです」
「彩るスパイス時間CRAYONS」は、2020年5月26日まで、Makuakeにてクラウドファンディングを実施中です。ご支援いただいた方には、このクレヨンを通じて、サステナブルな背景に思いを馳せながら大人の豊かで上質な時間を楽しんで頂ければと思います。
循環型モデルの構築、そして健康長寿社会の実現に向けて取り組みを行っています。
ホームアクティビティHouse E-mag「もったいない」のない世界の実現へ・・・新しくサステナブルな「彩るスパイス時間CRAYONS」開発ストーリー