食物アレルギーについて、ハウス食品グループがお伝えしたいこと ひとつのお鍋で、家族をひとつに。

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赤城智美さんコラム

食物アレルギーについて、赤城さんご自身の経験をもとにさまざまなエピソードをご紹介します。

コラム Vol.34
アレルギー表示と
おやつのこと

我が子が小学校低学年だった頃はまだ「アレルギー表示義務化」される前だったので、「原材料に使用・含まれている原材料」は表示されていないことが多く、また同じ製造ラインで使われた別の製品の原材料の残渣が混じっていたとしても表示に反映(今でいうコンタミネーション<混入>表示)されることはありませんでした。

アレルギー表示がそのような状態だったため、その当時購入できる食品は限られていました。我が子のアレルゲンは卵、乳成分、小麦でした。お菓子にはそれらが使われていることが多かったので、もともと選択の幅は狭かったのですが、アレルゲンが材料として使われていないとされていたお菓子であっても、安全が確信できるものは多くなく、アレルギー用のお菓子はとても高かったので、我が家ではおやつに替わるものを探してお金がかからないようにしていました。

たとえば、出汁に使った昆布を干して酢昆布にしたり、しょうゆで煮込んだり、セロリ・キュウリ・ニンジン、時にはピーマンなどをスティック野菜にして、レモンやゆずのしぼり汁を振って塩をかけたりしたものをおやつにして出していました。また、玉ねぎを水でさらしておかかとしょうゆをかけたもの、小さい煮干しをお鍋で乾煎りして、しょうゆをサッとかけたものも我が子のお気に入りでした。おにぎりやふかし芋、あべかわ餅も大事なおやつでした。

お正月明けには鏡餅を小さく刻んでザルに広げ、数か月干してから油で揚げてつくった、シンプルな揚げ餅に塩を振って食べるのも楽しみでした。

以前にもこのコラムで子どものおやつのことに触れましたが、そのコラムを読まれた方から「うちと同じなので驚いた」と話しかけられたことがありました。「5歳の子どもがアレルゲンに過敏な状態で負荷試験も当面見合わせることになったので、せめておやつだけは安全で簡単なものにしようと考えて色々やったことが、あなたとそっくり!」と朗らかに笑っていました。

その話しかけてくださった方のお子さんは、卵、乳、小麦の他にトウモロコシ、セロリ、トマトがアレルゲンでした。アレルギー表示が義務化されて既に20年近く経ちますが、アレルゲンの種類が多く、義務や推奨表示にも含まれない食物がアレルゲンとなっている人やご家族は、まだまだしんどい思いをされているのだなと感じた出来事でした。

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