タマネギ研究での
日本女子大学家政学部賞受賞について

2014年10月23日

ハウス食品グループの研究グループは、2014年10月23日に、日本女子大学目白キャンパス家政学部で開催された受賞式にて、「日本女子大学家政学部賞」を受賞いたしました。受賞の対象となった研究は、タマネギの催涙性に関して、新たな酵素を発見したとともに、その酵素の発現や活性を抑えることができれば、切っても涙の出ないうえに、生理活性成分の量は多い、高付加価値のタマネギを作り出せる可能性があることも初めて明らかにした研究です。こうした研究成果は、毎日の生活に密接に関わる「食」に関する全く新たな発展・展開の鍵となるものとして大きく評価されました。

「日本女子大学家政学部賞」とは・・・
「日本女子大学家政学部賞」は、人々の生活をより合理的で豊かなものにするために、家庭生活や生活環境に関わる諸問題を自然科学的・人文科学的・社会科学的に探求し、人類の福祉に広く貢献する個人および団体の活動を奨励することを目的として、2008年に創設されました。対象は国内外の個人および団体(会社・グループ)です。

受賞理由

生活に密着した基礎科学の発展に対する貢献に対して

受賞研究および受賞理由の要旨

(注)日本女子大学家政学部賞Webサイトより引用
タマネギを包丁で切ると涙が出ることは誰もが経験する。この涙を発生させる揮発成分を催涙成分(lachrymatory-factor)と呼ぶが、この催涙成分は、タマネギ中の主要硫黄化合物(PRENCSO)がアリイナーゼ(Alliinase)という酵素によって分解され、中間体となった後、自動的に生成すると信じられてきた。(すなわち、主要硫黄化合物がアリイナーゼでいったん分解されてしまった後では、催涙成分だけを抑制することはできないと考えられていた。)しかし今回の授賞対象者であるタマネギの催涙性研究グループ(ハウス食品グループ本社㈱:今井真介氏、柘植信昭氏、永留佳明氏、澤田博氏、ハウスウェルネスフーズ㈱:朝武宗明氏、石川県立大:熊谷英彦氏、法政大学:長田敏行氏)の研究により、催涙成分の生成には、これまで知られていなかった新しい酵素が関与していることが発見され、この酵素を催涙成分合成酵素(lachrymatory-factor synthase :LFS)と命名された。またこの発見により、LFSの発現や活性を抑えることができれば、切っても涙の出ないうえに、生理活性成分の量は多い、高付加価値のタマネギを作り出せる可能性があることも初めて明らかとなったことになる。
本研究成果により、同研究グループは昨年度イグノーベル賞を受賞されている。イグノーベル賞(Ig Nobel Prize)とは、ノーベル賞のパロディーとして、「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」として世界的に注目・評価される賞である。また本研究は自然科学に関する研究論文としては世界最高峰と評価される「nature」誌に受理・掲載されており、学術面から見ても極めて重要であると評価できる。
同研究グループが明らかにした新たな発見は、基礎科学上大変重要なものであると同時に、我々の毎日の生活に密接に関わる「食」に関する全く新たな発展・展開の鍵となるものとして大きく評価できる。
以上の理由により家政学部賞を授与する。

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