“食で健康”フォーラム「家族で囲む、笑顔の食卓」~子育て主婦に役立つ正しい知識~10月20日(木) 品川グランドホール

食がつなぐ家族の絆笑顔あふれるひとときを

家族みんなで食卓を囲むことの大切さを考える
「“食で健康フォーラム”『家族で囲む、笑顔の食卓』~子育て主婦に役立つ正しい知識~」が、
10月20日、東京都港区の品川グランドホールで開かれました。
子育てと食育、家族団らんをテーマに、食物アレルギーを専門に研究する赤城智美さんによる基調講演に続き、
タレントの藤本美貴さんも参加したトークセッションがあり、食と健康について議論を深めました。
当日の模様を紹介します。

第1部 基調講演
食物アレルギーと子育て
正しい知識を持って、親子で食を楽しんで

いま就学前の子どもの約10%、小学生から高校生では約4.5%が食物アレルギーがあると言われています。アレルギーを理由に入園や入学を拒否されたり、宿泊施設が利用できない人がいるなど課題は山積みです。私たちはそのような悩みを持った方のお話を電話相談で聞き続ける一方、食品表示の現状を調べて、誤食が起きないための方策を探っています。

食品の表示ミスに気づかずアレルギーの方が食べてしまい、症状を起こしている誤食事故がとても多いのが実状です。「いつも食べているから」「少しだから大丈夫」と過信せず、表示は必ず確認しましょう。誤食すると本人だけでなく保護者もかなりショックですが、その時こそ教育のチャンス。顔は笑って、「○○が入っているから次は食べないようにしようね」とポジティブにわかりやすく説明してあげてください。大事なのはSOSが言える子どもに育てること。年齢が上がり、一人の時に症状が起こる場合もあります。「医者に連れていって」「救急車を呼んで」と周囲にきちんと言える“生きる力”を育ててあげてほしいと思います。

学校の先生や地域の人と仲間を作ることも大切ですが、実は食品メーカーもアレルゲン表示を改善したり、アレルギーの人も食べられるように製品を改良して食物アレルギーの方を応援しようとしています。家庭では卵、乳が食べられない場合でも魚や肉を食べるなどして、たんぱく質を置き換えて食べることもできます。食べ物が何でできているかを知ることは食を楽しむためにとても大切なことです。

たくさんの楽しいこと、おもしろいことを食物アレルギーだからと諦めないでください。子育て中のお母さんには過酷な言葉かもしれませんが、そう育てることで楽しく豊かな生活が送れるし、実際にそんな子どもたちもたくさんいます。子ども自身が食べ物に興味を持ち、これは何でできているか、食べられるかと判断してチャレンジできる社会をみんなで支え、作っていけたらいいですね。

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赤城 智美さん
あかぎ ともみ 赤城 智美さん
NPO法人 アトピッ子地球の子 ネットワーク事務局長
1993年にアトピッ子地球の子ネットワークを設立。電話相談を活動の柱の一つにおいて患者の支援を続けている。食物アレルギーやアトピー性皮膚炎がある人を対象に開催する「一番厳しくアレルゲン除去をしている人と同じ食事を100人全員で食べる」環境教育キャンプは今年で22回目。電話相談窓口の開設サポートや、学校、自治体、食品企業、生協の地域グループなどから依頼を受けての講演にも取り組む。アレルギー表示に関連した食品回収の現状や、加工品、外食、給食などの誤食実態、学校給食の危機管理や教育的役割、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎がある子どもの学校内での支援のあり方、生きる力を身につける教育について、などを主なテーマに話を重ねている。
第2部 トークセッション
食事の大切さと家族のつながり
浜田 敬子さん
コーディネーター
はまだ けいこ 浜田 敬子さん
朝日新聞社総合プロデュース室
1989年朝日新聞社入社。前橋、仙台支局、週刊朝日編集部を経て99年からAERA編集部。女性の生き方・働き方や雇用問題、国際ニュースなどを担当する。副編集長、編集長代理を経て2014年4月から同編集長。2016年5月から朝日新聞社総合プロデュース室プロデューサーに。朝日新聞社の新たなメディアビジネス構築を担当する。現在、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」の水曜レギュラーコメンテーターも務める。
佐久間 淳
パネリスト
さくま あつし 佐久間 淳
ハウス食品 事業戦略本部 食品事業一部長
1989年ハウス食品入社。研究所に配属され、以来26年間、開発畑を歩む。この間、ルウシチューやレトルトカレーなどの製品開発のほか、国内のルウカレー工場建設や、海外拠点での食品工場建設に携わる。2015年から、事業戦略本部でバーモントカレー、ジャワカレーなどのルウ製品と、咖喱屋カレー、ククレカレーなどのレトルト製品の事業展開に取り組む。
藤本 美貴さん
パネリスト
ふじもと みき 藤本 美貴さん
タレント
1985年2月26日北海道生まれ。2002年にソロ歌手としてデビュー、2003年から2007年までモーニング娘。6期メンバーとして活躍。2009年に結婚、現在2児の母。ママタレントとして数多くの番組に出演中。性別、世代問わず知名度、人気は高い。産後ダイエットをきっかけに始めたヨガは、インストラクターの資格を持つ腕前。2016年の春には、東京大学教授との共著「ミキティが東大教授に聞いた 赤ちゃんのなぜ?」を発売と活躍の場を広げている。
赤城 智美さん
パネリスト
あかぎ ともみ 赤城 智美さん
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食で笑顔をお届けしたい

浜田 藤本さんのご家庭ではご飯をどんな風に食べていらっしゃいますか?

藤本 4歳の男の子と1歳の女の子、筋肉ムキムキの主人と一緒に、にぎやかにワイワイ楽しく過ごしています。主人の帰りが遅い日は子どもと私で先に食べて、主人が帰ってきたら、食べているところにみんなで座って一緒に会話しています。私も主人も仕事柄、時間が不規則なので、食べている時間も遊ぶ時間と同じくらい大事な時間ですね。

佐久間 最近は家族と一緒に食べることが増えた、と多くの方が答えているデータがあるんですよ。震災など、家族の絆を意識するような出来事もあり、改めて一緒に過ごす時間を大切にする方が増えているのかもしれませんね。

家族一緒の食事の時間はより楽しくおいしく過ごしたい

浜田 藤本さんはお子さんに食べる楽しさをどのように伝えていますか?

藤本 朝は忙しいので難しいですが、夜は子どもと一緒にご飯を作ったりします。本人も楽しいみたいで、「自分で作ったご飯だから、おいしそうだよね」って言って食べていますね。食べることに興味を持ってほしいなと思っています。

佐久間 ハウス食品では「はじめてクッキング」という活動を食育につなげています。幼稚園・保育園で、自分の手でカレーを作って食べてもらう活動で、これまでに延べ約645万人の園児に参加いただきました。子どもたちがご家庭でカレーを作ったり、親子で食のことを考えるきっかけになったり、家族のつながりを深める、そういうお手伝いができればと思っています。

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赤城 カレーやシチューはたくさん野菜を入れられるから良いですね。うちはニンジンやジャガイモ、タマネギ以外にもいろんなものを細かく刻んで入れていましたよ。

藤本 カレーやシチューはルウ自体がおいしくできているので、味付けはあまり工夫しません(笑)。メニューは1週間のバランスで作っています。昨日お肉を食べたから今日はお魚にするといった感じです。私も主人もお弁当や外食が多いので、家で食べられる時は品目を多くするように気をつかっています。うちの子どもたちは野菜をすごくよく食べてくれます。仮に苦手なものがあっても、全部は食べられなくても、これだけは最後まできちんと食べようと話をしています。

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浜田 会場からの質問にもお答えいただきましょう。同じ栄養価の食べ物でも一人で食べるのと家族で食べるのとでは摂取できる量に差はありますか?

佐久間 摂取できる栄養価がどのくらい変わるかを、直接的に示すような研究は、あまり聞いたことがないのですが、人はリラックス時に副交感神経が優位になり、消化管の動きが活発になることが知られています。家族で楽しく食事をしていると、消化が良くなることは言えるかもしれません。

浜田 藤本さんのように食卓を家族で囲むのは良いことなんですね。次の質問です。食物アレルギーがあると外食が難しいのですが、工夫されていた点を教えてください。

赤城 外食では、お皿に洗い残しの食べ物が微量あるだけでアレルギーが起こるケースもあります。だから、どれくらいの量でアレルギーが起こるかを病院で検査して正しく知っておきたいですね。負荷試験で少しずつ食べられるように練習することもできるので、ぜひ前向きにチャレンジしてほしいですね。

大変でも楽しい思い出づくり自信をつけてあきらめないで

浜田 どのように食物アレルギーを乗り越えていったら、という質問も頂いています。

赤城 私の息子もアレルギーがあり、小学5年の頃に友達とファストフード店に行く約束をしてきました。そこで約束の何日も前から息子とインターネットで店のメニューを調べました。自分で確かめて大丈夫だったと自信がついたのか、中学の時にはもう私への相談がなくなりました。つらいこともありますが、今は大変でも、きっと楽しい思い出づくりができるので、お母さんも子どもも、諦めずに食べることを楽しんでください。

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佐久間 ハウス食品では小麦、乳、卵、ピーナッツ、そば、えび、かにの特定原材料7品目を使用していないカレー、シチュー、ハヤシを開発し、弊社のメインブランドである「バーモントカレー」「シチューミクス」「完熟トマトのハヤシライスソース」の名前を付けて、「特定原材料7品目不使用シリーズ」として発売しています。赤城さんはじめ、アレルギーに詳しい方やアレルギーをお持ちの方からご意見をいただき、表示をわかりやすくするとともに、500回を越える試作を重ねてブランド本来の味に仕上げています。

藤本 アレルギーがあるからと全てを諦めるのでなく、一緒に調べたりして、親子のコミュニケーションを図る事によって子どもは一歩前へ進めるし、アレルギーへの理解も進んで安心して出かけられるようになると思います。大人も子どもも、食べる事はとても大事だし、せっかく食べるんだったら、楽しくおいしく食べたいですね。今日はいろんなお話を伺ってとても勉強になりました。わが家でも取り入れていきたいと思います。

アレルギーの方の心に寄り添い安全安心な製品づくりを

佐久間 食品メーカーができることは大きくないのかもしれませんが、少しでも寄り添って一つずつ課題を解決していけたらと思っています。食の安全安心を第一に、人をつないで笑顔にする製品の開発に努めてまいります。

浜田 私も本当に参考になりました。皆さん、長時間ありがとうございました。

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動画
“食で健康”フォーラム〜家族で囲む、笑顔の食卓〜