食物アレルギーについて、ハウス食品グループがお伝えしたいこと ひとつのお鍋で、家族をひとつに。

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赤城智美さんコラム

食物アレルギーについて、赤城さんご自身の経験をもとにさまざまなエピソードをご紹介します。

コラム Vol.08
抜いたものを補うことは
うまくいっていますか?

早い段階で食物負荷試験がうまくいっている人は、長期間特定の食物を除去することはないので、栄養バランスの不安は少ないと思います。けれども複数のアレルゲン食物があり、その上食物負荷を経験していない人は、長期間にわたって特定のタンパク質を除去しているわけですから、「抜いたものに替わるタンパク質を上手に摂取する」という課題は意識すべきことだと思います。長期間ってどのくらい?という疑問は、5年、10年という単位ではないかと答えたいところですが、成長期の子どもへの影響を考えると「アレルゲンの除去期間はもっと短くしなければいけない」と考えている専門家は多くいると思います。

卵を除去している人は動物性たんぱく質を何で補うか。肉や魚は十分食べることができているかを、時々食生活を振り返って考えた方がいいでしょう。牛乳はカルシウムを補給するのに効率が良い食品として知られています。乳製品を食べられない人は、カルシウムを何で補っているか振り返ることが大切です。補っているつもりのものが、実際に十分補えているかどうか、栄養士のサポートを得ながら考える機会を持つことは成長期の子どもにとってとても大切なことです。

私たちが過去に実施した「食物アレルギーの人の食生活調査」では、食物アレルギーと診断されてから栄養士と話し合ったことがある人は、回答者のうちの約半数でした。その人たちが栄養士と話したのは、大半が「診断されたとき」でした。アレルゲン食物の除去期間が数年たっている人は、かかりつけの医師に「栄養士と替わりのたんぱく質を補うことについて話してみたい」と提案することをおすすめします。病院に栄養士がいない場合は、保育園や学校にいる栄養士に話を聞いてもらうこともできますし、本屋さんで販売されている「栄養成分表」を参考にして、日頃食べている食品の栄養素を確認することもできます。ぜひチャレンジしてみてください。

※食物アレルギーの食物負荷試験:アレルギーの原因と思われる食物を食べてみて、症状が出るかどうかを確認する検査です。必ず医師の指導のもと、医療機関で適切に行ってください。

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