食物アレルギーについて、ハウス食品グループがお伝えしたいこと ひとつのお鍋で、家族をひとつに。

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赤城智美さんコラム

食物アレルギーについて、赤城さんご自身の経験をもとにさまざまなエピソードをご紹介します。

コラム Vol.14
目の前に置かれたものを
飲んでしまった

子どもが入園した時に牛乳が飲めないことを担任の先生に告げると「白い飲み物を何か持って来ますか?」と質問されました。「どうして白いものなんでしょうか。間違って飲んでしまったら呼吸困難を起こしますよ」と答えると、「じゃあお茶を出します」と言われました。 「人と同じものを出さないとかわいそう」という先生の思いはわからなくはないのですが、「間違って飲ませたら危険」という親の思いとは随分隔たりがありました。

あるとき担任の先生が風邪をひいてお休みし別クラスの先生が急遽給食に立ち会ったのですが、ついうっかり子どもに牛乳を配膳してしまいました。 子どもは乳成分でアレルギーを起こすと診断されるまでは牛乳が大好きでした。嘔吐したりお腹が緩くなったり喘息を起こしたりしていても、それが乳成分のせいだとは全く気付いていなかったので牛乳を飲ませ続けていたのです。そして食物アレルギーと診断されてアレルゲンの卵、乳、小麦を除去する暮らしが始まると、症状は見事に影を潜めました。診断からまだ半年もたっていない頃の出来事です。

子どもからするとただ牛乳を出されなくなっただけですから、久しぶりに牛乳を目の前に置かれて何の疑いもなく飲んでしまったのだと思います。呼吸困難を起こし高熱が続き大変な状況になりましたが、先生は謝りませんでした。この出来事があったとき「子ども自身が食物アレルギーのことを理解しなくちゃだめなんだ!」と私の心の中でスイッチが入る音がしました。

「牛乳を飲んだときどんな症状が出たか」本人と一緒に思い出して確認し、「だから今は飲まないのだ」と理解することはとても大切なことです。どんなに小さくても理解のステップさえあれば子どもたちは理解できます。そのことを信じて話し合ってみてください。

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